地元の食材たっぷりの学校給食で、いきいき町づくり
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問い合わせ先
秋川ファーマーズセンター
〒197-0814
東京都あきる野市二ノ宮811
電話042-559-1600
営業時間9:00〜17:00(バーベキューコーナーは20:00まで)
定休日 年末年始と不定期休を除いて、無休

品質管理・品質向上にむけたJAのサポートと地域密着型の意識づくり

年間販売額、都内で1位

 秋川ファーマーズセンターの成長は、データでも裏付けることができる。

 JA東京中央会の資料によると、都内には島しょを含めて42ヵ所の農作物直売所がある。平成18(2006)年度の数字を見ると、秋川ファーマーズセンターは売り場面積で5位、登録生産者数は4位だが、1日あたりの野菜等の出荷数は他2ヵ所と並んで1位、年間販売総額は2位の直売所を大きく引き離して、5億2千万円で1位となっている。

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都内のJA直売所では、売り場面積で5位、1日あたりの出荷数、年間販売額は1位。

 販売総額のうち、登録生産者120人による農作物の販売額は3億1千万円で、これも1位。生産者1人あたり平均の年間販売額も1位で、262万円となる。この数字は一見低いように見えるが、120人のうち専業農家は10人ほどで、多くは他に収入のある兼業農家。小量の野菜を出荷し、年間売り上げ100万円程度の人も少なくないので、他業種の収入とは単純に比較できない。

 「120人の登録生産者のうち、年間1千万円前後を売り上げる農家さんが10人くらいはいます」と語るのは、JAあきがわの職員で、直売所・センター長の平野淳さん。秋川ファーマーズセンターの運営にあたっているJAあきがわは、意欲ある生産者の活躍をバックアップしている。

品質管理、品質向上に手を抜かない

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JA秋川の職員で、直売所・センター長の平野淳さん。

 秋川ファーマーズセンターの生産者とJAあきがわは協力して、安全安心の野菜づくりのための品質管理と品質向上に取り組んでいる。

 直売所の運営システムは、生産者は自分がつくった野菜に、市況を見ながら自分で値段をつけ、朝7時30分から開店時間前までに搬入し、売れ残ったものは閉店後に引き取るというもの。生産者は売り上げの10%を販売委託料として直売所に支払うことになっている。また、野菜が傷んでいたなど、お客さんからクレームがあった場合は直売所職員が対応し、生産者に伝えられる。

 2006年3月から、商品につけたバーコードをレジで読みとり、販売情報の管理を行うPOSシステムを導入した。「この年になってパソコンを使わせるとは」と、当初は抵抗感をもつ生産者も多かったが、いまではほとんどの人がパソコンを操作して、バーコードラベルを自分で打ち出せるようになった。

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2006年3月からPOSシステムも導入。販売情報の管理に役立てている。

 また、2005年4月から、作物ごとに農薬、化学肥料の使用回数・使用量などを詳細に記録する「生産日誌」をつけ、登録生産者は2、3ヶ月に1回、JAあきがわに提出することにしている。さらに今年(2008年)4月からは、これをパソコンで管理する「生産履歴管理システム」がスタートする。

 「JAの役目は販売の場所を提供し、販売のお手伝いをすることです。生産者にとてもやる気があるから、ここまで成長することができたのです」直売所は生産者がつくっていると、平野さんは強調する。

地域密着型の農作物直売所として

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「生産者にやる気があるから成長することができた。直売所は生産者がつくっている」と話す平野センター長。直売所の成功事例として、全国のJAや直売所関係者が視察に訪れる。国内だけでなく、韓国、台湾、中国からの視察団もあるという。

 秋川ファーマーズセンターの1日の来店客数は、平日700〜800人、休日1000〜1500人。5月の連休や年末になると1800人もの来店客があり、駐車場が順番待ちとなるほどの大にぎわいとなる。地元と他地域からの来店客の割合は、平日は地元6:他地域4。休日はこれが逆転して、他地域からの来店客が6割となる。

 「どんなに天候の悪い日でも、開店前には必ず何人かのお客さんが並んでいます。PRらしいPRはやっていないのですが」と平野さん。

 昨年(2007年)、南隣りの八王子市に都内唯一の道の駅、西隣りの日の出町には超大型ショッピングセンターがオープンし、どのように競争力をつけるかが課題となっていた。そんな今年(2008年)の冬、例年になく寒さが厳しく、雪の日も多かったにもかかわらず、1月末に中国産ギョーザが大きな問題となってからは、日を追って来店客が増えてきた。

 「国産ブーム、産直ブームは、直売所にとって追い風になっているのは確かですが、そうすると、店以来15年間、直売所を盛りたててくださっている地元のお客さんが来店されても、ほしい野菜が手に入らないことにならないかと心配です」

 宅配やインターネットによる販売などで販路の拡大をはかるのではなく、人口8万人のあきる野市民になくてはならない農作物直売所として、地元に支えられ、地元のお客さんを大切にする堅実さは、15年来の実績と信頼に支えられている。


◆参考サイト:
《JA東京中央会 直売所マップ》
 http://www.tokyo-ja.or.jp/chokubaijo/guide/map.html