あぐり市をやろう!
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あぐり市をやろう!

あぐり市のノウハウQ&A

写真  全国の直売所は現在13000店以上あるといわれている。安さ・新鮮さ・安心感の提供を超えて、直売所も地産地消も次のステップへ。鈴木さんにあぐり市のノウハウを聞いてみた。

Q.品評会とは違うんでしょうか。

A.品評会とは狙いが違います。ひとつふたつ非常に良くできた農産物だけで栽培技術などを比べ合うわけではありません。思い入れのある「普段づくり」の畑の農産物をならべていく。これまでは市場流通にあわせて「みんな同じように大量に」つくり、個性は無いほうがいいとされてきました。これからは個性を出していくことが求められていくと思います。自分を表す“作品”として、畑の農産物をつくり、表現し、発表していく点が大切だと思います。
Q.”作品発表”にどんな工夫をされていますか。

A.農家がどんな思いでつくっているかを伝えていくためには、包装の仕方からはじまり、いろいろと工夫は必要です。なかでも、楽しんでもらうために、「驚き」を用意することをいつも考えています。たとえばカラフル品種を楽しんでもらったり、食味抜群の品種を味わってもらったり、育ち方を見てもらおうと鉢植えの状態でナスを展示したりもします。粒の色が違うトウモロコシは皮をむいて、粒が見えるように見せたりと方法はさまざまにあると思います。足を運んでくれた料理長やシェフ、お客さんが“作品”を見てインスピレーションを膨らませてくれるようにしたいと思っています。
Q.品種の選び方や品揃えの工夫はありますか。

A.品種選びの基本は、自分が食べておいしいと思うものです。自分が食べたいと思っているものをつくっていきたい。それをお客さんにもわかってもらえる形や工夫をしながら押し出していく。驚きを与えるために品数もいろいろ揃えられるといいと思います。遅くつくったり早くつくったりの工夫もあります。また、生産者をどう集めてどんなグループで取り組むかは大きな課題かもしれません。品種の魅力を引き出し、さまざまな野菜を育てるためには、栽培技術の習熟もやはり重要です。
Q.イベント運営のポイントは何かありますか。

A.試食や食べ比べで農産物の違いを体感してもらうコーナーは人気です。サツマイモを10種類ふかして食べ比べしてみたり。鮭かす鍋やみぞれ鍋など野菜を使った食べ方提案コーナーを用意したこともあります。野菜でアート作品をつくったり、地域ブランド野菜の名前を決めてもらうコーナーをつくるなど、農産物をいろいろな形で楽しくかっこよく見せる仕掛けは楽しんでもらうためにも必要だと思います。

 また、農家グループだけでイベントを企画運営すると難しいところがあるかもしれません。郡山市あぐり市の場合、その実現には消費者グループ「くわね会」の協力が大きかったです。たまたま機会があり、「くわね会」の方に作品発表会の思いを話したところ、全面的に協力してくれることになりました。その際、野菜の作品発表会だけではもったいないと、一般の方も楽しめるイベント企画に展開させ、今のあぐり市の形ができあがりました。楽しめるイベントとして開催できたことは、イベントが長続きするのに大事だったと思います。

日本各地であぐり市を

 「日本各地であぐり市がはじまると良いと思っています。」鈴木さんはそう話す。地元にアピールし、地元に愛される食べものをつくり届けていく。目は地元に向いている。あぐり市はそこから始まる。だが、いつか、そこで生まれた関係から、たとえば、地域ブランド野菜が地元ならではのおみやげとして外に広がっていくかもしれない。あの地域のあの人が何をつくっていて、それがほしいということで消費者が買う。そんな顔の見える関係づくりが各地で進んだ時、地産地消はもっと広がりのある言葉になるかもしれない。農家の“作品発表”が、地産地消の新しいステップにつながっている。あぐり市へ行こう!あぐり市をやろう!


◆参考リンク:
「地産地消を広げよう!」コーナーでもあぐり市について紹介しています。
「2.結びつきを広げる・深める」をご覧ください。
 http://jimototaberu.net/idea/


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