「新島村ふれあい農園」の苗づくり
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新島村ふれあい農園
〒1001-0400
東京都新島村字御子の花465
電話 04992-5-0539
FAX 04992-5-7096
http://www.niijima.com/farm/

「新島村ふれあい農園」の苗づくり

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2月〜6月は、春夏苗の生産が真っ最中

 今回取り上げる「新島村ふれあい農園」は、農業に関する様々な機能をもち、また地域の農業関係活動の支援もおこなっている。

 平成8年のオープン以来、その活動内容は多岐にわたっており、育苗、農業試験および普及から家畜動物の飼育、農産加工品製造試験、教育ファーム、体験農園、貸付農園など、まさに島の農業の「なんでも屋」といったところだ。

 中でも特色ある活動が育苗である。農園では、春から夏にかけて栽培される野菜苗が25品目以上、秋から冬にかけての野菜苗が12品目以上栽培されている。また、花の苗についても春夏の苗と秋の苗がそれぞれ10品目以上栽培されており、生産された苗は、地元の農家や自給目的で農業を楽しむ村民に向けて販売もされている。島民が良質な苗をなるべく安い値段で、いつでも手に入ることを目指して、苗づくりが行われている。

苗づくり=3つの健康づくり(からだの健康・こころの健康・懐ぐあいの健康)

 その育苗活動が最近、効果を出し始めている。新島では現在、農業にいそしむ住民が増えて来ている。旬の野菜苗が手に入りやすくなったことで、苗を入手して畑をやろうという人が増えてきたのだ。

 自分で栽培した野菜を食べる機会が多くなった新島の人たち。インジー、ウンバー(島の方言で「じいちゃん、ばあちゃん」をあらわす)を中心に、収穫した野菜を自分たちで食べる分以外ははせっせと知り合いや島の外で暮らす息子や娘、孫たちに送っている。すると、もらったほうは大いに喜ぶので配った側もうれしくなり、さらに畑仕事にいそしむことになる。

 その結果、まず「からだが健康」になってきた。さらに収穫の喜びと野菜を配った方からの感謝が相まって、「こころも健康」になってきたのだ。

 野菜づくりが盛んになると、余剰の農産物が生まれる。そこで地元のJA直売所へ出荷する生産者も出てきた。直売所に出荷することで、「懐ぐあいも健康」になってきた。消費者も地元の野菜を入手しやすくなっている。こうした動きのおかげで近年、新島では直売所活動が盛んになっているのだ。

 また、学校や老人ホームへも地元野菜が供給されるようになってきている。子供たちと生産者との距離が近くなり、子供たちの畑訪問が授業の一環として取り組まれはじめている。

 民宿業を営んでいる人たちは、地元野菜をつかった料理が出せるようになるとお客の満足度が上がり、リピーターの増加につながると期待している。

 こうした島の元気は数字にも表れてきている。新島は高齢者の医療費が東京都内区市町村のなかで3番目に低いといわれている。その理由は、きれいな空気や新鮮な魚などいろいろあるだろうが、「野菜づくり花づくりを楽しみ、からだを動かしている」というのもその理由のひとつだろう。

 新島村ふれ合い農園の苗づくり活動は、村のスローガンである「日本一健康な島づくり」に、一役買っているように思われる。

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JA直売コーナーでには地場産の野菜や、地元の食材を利用した加工品が並ぶ
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直売所はあたらしい加工品を紹介し、また意見を聞ける場所でもある
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地場産野菜が給食でも利用されるようになってきている
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給食へ野菜を提供してくれる農家さんの畑を小学生たちが訪問
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新島は日本一健康な島づくりをめざしている

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