自家製粉にこだわった米粉加工を応援
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自家製粉しなけりゃ意味がない

農産加工は家庭料理の延長

 米粉の加工は、これまで30年携わってきた“農産加工”の延長線上にあり、自分の中でなんら矛盾はありません、と高木さんは言う。

 「農産加工の基本は、原料にこだわること。つまり家庭料理の延長なんです。

 家庭では、つくる人が自分で材料を吟味して、愛情という調味料を入れて料理しますやん。家族に食べさせるのは安全なものでないとかなわん。その気持ちを忘れたら、もうそんなん、やめたらよろし」。

 大量生産・大量消費を前提に、社会が無理を重ねてきた時代から、もう一度原点に戻って、地産地消・安全安心な食が求められるようになってきたと言う。

 効率からいえば、農家が原料〜製品づくりまで手がけるよりは、大型機械を導入して工場で大量生産する方が、米の消費拡大・自給率の向上に貢献できるかもしれない。
 でも数字の問題だけでは割り切れないのが、原料米から米粉を手がける農家の誇りでもあり、面白さでもあるのだ。

農家の米粉パンとは

 ただし、とも高木さん。

 「いきなりパン作りをはじめた農家が、何十年もの経験があるパン職人さんには、ぜったい勝てへん。勝てたら職人さんに申し訳ない(笑)。だったら、できるだけええ原料を調達する。米粉が最初にブームになった時、地元産にこだわらないとアカン言うたんです。それをより担保するのは、農家自らの自家製粉です」。

 実際、自家製粉をしている人の方が、粉に対するこだわりや工夫への意欲が高いという。粉に合わせてできることを考え、うまくいかなかった時は製粉の仕方から製品づくりまで、既成概念にしばられることなく一つひとつ、検討し直すそうだ。

もう一度、原点に戻ろう

 父親の代から造り酒屋さんへ機械や器具を販売させていただいていた、という高木さんが、農産加工に深くかかわるようになったきっかけは、昭和55年のこと。ふだんは醸造業者にしか売れないはずの“製麹機(せいぎくき)”が、農協や役場で売れたという話を耳に挟んだ時のことだった。理由をきくと、転作大豆を活用した味噌づくりに使う麹(こうじ)をつくるのだという。「酒造りに欠かせない麹のことは、子どもの頃から耳に馴染んでましたから。こら面白そやな、と思いました」。

 そして各地の農産加工場に依頼され、味噌づくりの指導にのめりこんでいく。やがて味噌だけでなく、もち、豆腐、ジュース、ジャムなど、地元の農産物をいかした加工品づくりの指導へと、仕事の幅が広がっていった。


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