味わいで選ばれる米粉パンの時代へ

地元の米でつくる
福盛式シトギ 米粉パンの教科書

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食料・農業・農村
「21世紀の日本を考える 第46号」より

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素材のよさを見出す姿勢が大事

――どうしたらよいでしょうか?


福盛 怪しい業者は「どうせ田舎だから、素人だからわからないだろう」とタカをくくっているのだから、これから米粉パンをつくってみよう、売ってみようという人は、もっと自分で材料を探す労力、おいしいものをつくる勉強をおしんじゃいけないでしょう。

 悪質業者にだまされないためには、横の連絡を活発にしておくことも大事。

 僕が思うには、何かをつくって人からお金をもらうには、素人がつくったものとか、プロがつくったものというような区別はない。結局、つくって売る側も、お金を出して買う側も、互いに得がなけりゃダメ。「高かったけどまずかった」じゃ長続きしないでしょう。「値段の割においしかった、得した気分」でリピーターになるわけだから。

 最終的には消費者に迷惑をかけたらダメだし、つくる側も利益がなくちゃ困る。そのバランスがとれる商品を生みださなければ、全体が失速してしまうでしょう。


――米粉パンもそうですが、それは農産加工物全般にいえることですね。福盛さんは、米粉パンの研究を重ねるうちに特有のおいしさに気づかされたと書いていらっしゃいます。


福盛 材料に対しては、「食材のいい部分を見出していこう」という気持ちが大切だと思います。米粉なら米粉のいいところを自分なりに見つけて、オリジナルのものを開発していくような努力がいる。そのうえ材料も地域密着なら、安全性も確保されて怖いものなしだと思うよ。

 米粉のパン生地は、小麦の生地に対して水分の吸収が多いから、しっとりとした滑らかな生地ができる。お年寄りにも、呑み込みやすいパンだと思います。


――米粉パンの生地と油との相性のよさも指摘されています。


福盛 米って炒めてチャーハンにしたらおいしいように、油分との相性がとてもいい。それでいて米粉のパン生地は小麦の生地より油を吸い込まないから、しつこさがない。菓子パン生地をドーナツにして揚げるとメチャクチャおいしいドーナツになるんですよ。

 それから、米粉で総菜パンをつくると、その素材の香りを損なわない点も特徴です。だから和風総菜ととてもよくマッチする。そうした点でも、地域の加工品とドッキングさせて、特徴的な商品をつくるのにぴったりだと思っています。

 もう小麦の代用でなく、別の魅力をもったパンになっているのね。

写真
米粉パンと油は相性がいい


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